設立趣意書 及び 名称変更趣意書

設立趣意書
2015年12月5日

 安部内閣は、2014年7月1日、これまでの日本政府─歴代内閣とは全く異なる憲法解釈により集団的自衛権の行使容認を閣議決定しました。 そして2015年9月19日には国会で「安全保障関連法」(戦争法)が強行に可決され、制定されました。
 「安全保障関連法案」(戦争法案)には、多くの国民が反対しました。 当時のアンケートにおいても「安全保障関連法」(戦争法)の制定に対し、反対が賛成を上回っていました。
 主権は国民にあります。このような法律は本来通るはずはありません。それでも法律は通りました。
 肝心の時でさえも、私たちの意志を反映することができないのが日本の政治であり、社会であることを突きつけられたのです。
 そして気づきました。都内での大集会やデモに参加することも大切ですが、それだけではこのような状況を変えることができないということを。
 今、改憲の危機が言われています。平和を求め、この素晴らしい平和憲法を守っていくためには、どのような活動をしていけばよいのか、多くの人たちが模索しています。
 そんな中で、私たちは、日々暮らしている地域において、地に足をつけて活動していくことこそが重要であると考えます。
隣の人と会話し、共に活動をしていくことや、自治体や議会への働きかけによって、少しずつではありますが、初めて社会が変わっていくと思っています。
 そんな小さな活動が、各地で展開されれば、点は線につながり、大きな力になっていくことも夢ではないと考えるのです。
 さいたま市桜区で私たちは活動します。
 平和はただ単に戦争をしていない状態というのではなく、ひとりひとりの人権が尊重され、市民の参加が豊かに実現される社会であると考えます。
 「桜区平和を考える会」では、そのような理想を目指して活動していきたいと思います。


名称変更趣意書
2023年11月19日

 本会の名称を「桜区平和を考える会」から「桜区平和と暮らしをまもる会」に変更します。 それは、これまでも主張してきた「積極的平和」を、「暮らしをまもる」という、身近で具体的な活動により実現していくことを明確に示すためです。
 本会の目的は、戦争を許さず、ひとりひとりの人権を尊重し、市民の参加が豊かに行われる平和な社会を実現するということです。
 ここで言われる「平和」とは、ただ単に戦争をしていない状態ではなく、社会正義の実現されている状態、経済的・政治的安定、基本的人権の尊重、公正な法の執行、政治的自由と政治プロセスへの参加、快適で安全な環境などが実現された「積極的平和」です。
 この「積極的平和」が実現されているのかどうかは、私たちが健やかに生きていくことができる暮らしが保障されているのかどうかが一つの大きなバロメーターになるはずです。 平和の実現で暮らしがまもられ、暮らしをまもることが平和の実現に寄与していく。 だからこそ、日々暮らしている桜区で、暮らしをまもるためにわたしたちは活動するのです。
 そして、2022年2月に勃発したウクライナ戦争、2023年10月のイスラエルとパレスチナの紛争の再燃は、世界的な戦争につながっていくことも言われており、わたしたちにも戦争が近づいていることが感じられてきつつあります。
 この戦況に対する正確な情報を得られるように出来る限りの努力をし、情報を共有した上で声を上げ、活動をしていくことが重要になりますが、同時に、戦争により直接的にも間接的にも破壊されていく「暮らし」をまもることが、戦争に抗い、命をまもるための活動の支柱になるはずです。
 このような状況下であるからこそ、わたしたちは、平和をまもる活動とともに、暮らしをまもる活動を行い、目的実現のために邁進していきます。